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易経・易占を学ぶにあたって

易占いに夢中

易占で、あなたが輝く一番星に!

 寒い日が続いておりますが、お加減いかがですか。冷え込んでくる分、空気が澄んでいて、夜は星がきれいにみえます。そのため、冬は天体観察が楽しめるそうです。
〔スピカ〕。これは輝く一番星のことです。数年前の日本女子大学の学園祭のテーマでしたが、この単語が忘れられません。理科系の女子大生(リケジョというらしいです)の発表など、学生はみな生き生きしていて楽しそうです。中年男の私と女子大とはまったくの無縁ですが、学園祭で行われるマンドリン部のコンサートを聴くのが目的です。弦を弾いて音を出す音色が哀愁を誘い、やわらかさをまとっています。学生たちのまっすぐな視線とあいまって、心が奪われます。

 さて、「スピカ」というテーマは、「何かに熱中しているあなたは、輝く一番星のスピカ」だと言っているのだと受け取りました。サークルや部活動に、打ち込む学生時代。聞けば、最近は、部活に参加していない生徒は学園祭の前後が休みになるために、旅行へいったりする子が多いようです。たった一度の青春をどう過ごすか、つながった縁を、運命にするかは自分次第です。

 『この世は、すべて舞台。女性も男性も皆、役者』と言ったのは、シェークスピアですが、洋の東西を問わず、人生を演じるという考えは多くあります。さあ、令和6年、新しい年の幕開けです。主演でも助演でも輝いてみたいものです。

周易・易経のなかで、星空が登場する場面はどこかと思えば、☳☲雷火豊四爻「其の蔀を豊いにす。日中斗を見る。其の夷主に遇う。吉」が思い浮かびました。しかし、この場面は、昼に北斗七星を見るほど暗いという表現として使われています。年の初めに、暗い卦では縁起がよろしくありませんので、もっと気持ちが明るくなる言葉がいいと、星から少し広げて、星は輝くので、光、光明、輝、の文字を探してみました。
そうしましたら、結構多くありました。
爻辞には、風地観四爻「観国之光」をはじめ、地天泰二爻、風水渙四爻「光大」火水未済五爻「君子の光」などがありました。
他にも、山雷頤火雷噬嗑澤山咸火地晋澤天夬澤地萃震為雷兌為澤の爻辞では、「光」の文字を「おおい」という意味で使っています。そして、坤為地風雷益の彖伝は、「光大」、水天需では「光亨」と表しています。
そして、☶☰山天大畜には「輝光」☰☱天澤履☷☶地山謙☶☶艮為山の彖伝には「光明」の文字があり、謙虚や剛健篤実な姿こそが、光輝いてみえるものと易経は表現しているのだと解釈しています。

私にとっては耳が痛いのですが、年頭に当たって今年の目標にしたいと思います。
易経・易占を学んで、こういうことをやりたいと思いはあるのですが、まだまだ勉強が足りません。もどかしさがありつつ、華々しい占い師とは、違うかもしれませんが、易占術を通して、問筮者にそっと寄り添う易者は、輝いてみえます。きらきらと輝く一番星を目指す、そんな気持ちで、今年もお付き合いのほど、どうぞ宜しくお願い申しあげます。(磯部周弦)

日本易学振興協会では、宇澤周峰先生が東京などで易経とともに、本格的な筮竹を使って占う、周易・易占教室を開催しています。主に、三変筮法、六変筮法を中心にした易占法です。詳細はこちらからどうぞ

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