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易経・易占を学ぶにあたって

火傷易占コラム

火傷に馬の油 八卦ではどれが馬にあたるか

幼児の頃に、ちょっとした不注意から魔法瓶の柄が折れてしまい、熱湯をかぶって火傷を負う事故に遭いました。その際、母が〔馬の油〕を毎日せっせと塗ってくれたところ、見事な効果を発揮し、おかげさまで火傷の痕はこれっぽっちも残りませんでした。

一時期は、顔まで包帯をぐるぐる巻いていましたので、まるでミイラ男ならぬミイラ少年で、公園に遊びに行くと同年代の子供たちにギャーッと驚かれました。ところが、やはり子供です。珍しかったのか、意外と人気者でした。アルバムの写真にも包帯姿の写真が残っており、懐かしく思い出されます。

♪さあさあ、お立会い。御用とお急ぎでない方は、聞いておいで~。遠目山越えは笠の内、手前持ち出したるは、四六のガマだぁ!と、小気味のいい口上で有名なガマの油売り。武士の格好をして刀を持った姿は、時代劇でもよく登場しますよね。

諸説ありますが、実はこのガマの油は〔馬の油〕だったと主張したのが、馬油の販売会社・薬師堂の創業者直江昶さんです。江戸時代、牛や馬の食用はご法度でした。そのため、表向きには〔馬の油〕とは言いづらかったので、「我が馬の油」が「我馬の油」、「ガマの油」と変化していったという説です。面白いですね。

確かに、火傷や切り傷、肌荒れに、馬油が効くことを人々は知っていましたから、薬草などと混ぜたものをガマの油と称して売っていたとしても不思議ではありませんね。現代でも、火傷だけでなく、乾燥肌の人にも、重宝されています。

さて、易経では、この馬がしばしば登場します。もう一度、説卦伝を読み返してみると、馬は、八卦にあてはめるとはもちろんのことですが、は、駿馬でもあり、には牝馬の背骨を見ていたりと色々な卦があてはまります。

あらためて八卦は、二面性があると感じます。人間にも同じように、二面性がありますから、納得といえば納得です。

周易翼伝のなかでも説卦伝は、易占家養成講座ともいうべきテキストだったのでしょうか。
乾の健やかという意味から、馬を取象としたら、健康的なといった具合に連想していきます。草原を駆ける馬の姿を思い浮かべるだけで、なんだか元気になりませんか。

説卦伝という名の通り、卦がいかなるものかを例示しながら丁寧に説明しているのです。成立は前漢ごろと推測され、周代より八卦の象が大きく増えたことがうかがえます。

〔老驥、櫪に伏すとも志は千里に在り〕

──駿馬が老いてもなお千里を思う。

これは、三国志で人気の曹操の詩です。武人でありながら、文化人でもあった曹操の情熱が集約されていて、一種の気持ちの昂ぶりを感じますね。

老驥(ろうき)は、老いた駿馬です。櫪(れき)は、馬屋を指します。

駿馬は今は年老いて、たとえ馬屋につながれていても、なお千里を走ろうという気合、志を抱き続けるという意味です。そこから、英雄が年老いても、なお高い志を持ち続けている例えに用いられます。

さて、現代の60歳は、かつての60歳とはまったく違います。見た目も体力も、そして気力も若々しい人が増えています。
かつては還暦=定年=老後の始まりというイメージがありましたが、今ではむしろ「第二の人生のスタート」と捉える人が多くなりました。

人生の選択肢が広がった今、「まだまだこれから」と前向きに生きられる時代です。
曹操の詩は、年齢にとらわれず自分らしく志を抱いて生きることの大切さを伝えてくれます。

日本易学振興協会では、宇澤周峰先生が東京などで易経とともに、本格的な筮竹を使った周易・易占教室を開催しています。主に、三変筮法、六変筮法を中心にした易占法です。詳細はこちらからどうぞ

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