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易経・易占を学ぶにあたって

開物成務とは

開物成務とは?易経より

開物成務とは

「開物成務(かいぶつせいむ)」は「物を開発して、その成就を果たす」という意味を持つ言葉で、易経に由来しています。

まず易経「十翼」をまとめるとこのように構成されています。

彖伝(上下)
象伝(上下)
繋辞伝(上下)
説卦伝
文言伝
序卦伝
雑卦伝

「開物成務」は易経の十翼のひとつ繋辞伝に説かれています。

実占といいましょうか易占で使いますのは、易本文の彖辞や爻辞そして彖伝、象伝が主になるわけですが、他の翼伝を読めば、易経をより深く理解することができます。また、それぞれに味わいのある言葉がたくさん書かれています。特に易経・繋辞伝には、さまざまな卦や爻を例にとったり、宇宙論や易の世界の思想的なことが書かれています。

易経を学びはじめてしばらく経ち、ますます興味がわいてきた方でしたら、周易翼伝と呼ばれる十翼のうち、まずは繋辞伝から読まれることをおすすめします。

そのなかで繋辞伝第十一章にあるこの言葉を紹介いたしましょう。

「子曰く、それ易は、何する者ぞ。それ易は、物を開き務めを成し、天下の道を冒(おお)う。斯(かく)の如きのみなる者なり」

簡単な訳としては、易とはどういったものなのか。どういう力を持っているのか。そして易は何のために作られたのであろうか。そもそも易は、物自体が本来持っている力を発揮させて、有効に働かせることができるもので、天下のあらゆるものを開き、そのものの天命を成就し最後までやりぬかせる、宇宙の道を明らかにするものである。

そうです!易は、物を開いて発芽させ、生長させるような導く力があるのです。

人は自分の潜在能力を発揮する方法がなかなか分からないので、天職にたどりつけるのはわずかな人に限られてしまうのです。適職に導くのも易のつとめです。

また、易者の心構えとして加藤大岳先生は、次のことを述べられています。

「運勢判断のための占いではなく、運勢善導のためになされる判断でなければならない」

「易占は、当てることは第二義であって人々の悩み、わずらえ、苦しみ、惑いを除去し、いかにしてこれに、希望と光明と平安とをもたらし来すべきかを占示することを第一義とすべきである」と。

易占を通じての導きで、相談者が生き方を変える気づきになればこれ以上ない喜びです。

ちなみに進学校で有名なあの開成中学・開成高校の学校名も易経の「開物成務」に由来したと書かれています。また、岩崎弥太郎が高知でつとめていた開成館も同じく「開物成務」が由来であったとされています。

そして我が日本易学振興協会の会報の題字である「岳易開成」の由来も、実はこの繋辞伝の中の「開物成務」からなのです。

経営者、幹部の方が易経を学ばれる理由として、今までのバブルや高度成長期が終わって、大規模を求める時代から、変化の時代へとなったからだと考えます。より柔軟性や感性が求められるリーダーが易経を読まれると独創性が生まれます。

このように、きっと新しい世界が広がる易経・易占をあなたも学んでみませんか?
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