易占に当たって正式な筮法に用いる筮具は、筮竹(ぜいちく)・筮筒(ぜいとう)・ケロク器の三点をもって一式とします。その他に算木(さんぎ)があります。
筮竹とは、易占いに使う、竹を細くけずった棒状のものです。よく見ると先が太く手先が細くなっています。易経・易占を学んでくるとこの形状にも何か意味があることが分かると思います。易占ではこの筮竹を50本使います。
長さや色はいくつか種類があります。
筮筒とは、筮竹を立てておく筒状の道具です。街角で見かける易者さんのなかには、
簡易的な筮筒を使っていたり、筮竹は占い師としての演出小道具で実際には使わない人もいますが、
やはり本格派の易者ならば筮竹をつかいたいものです。
ケロク器は漢字では掛扐とも表記されるいわゆる筮竹台のことです。
筮操作を行う際に、筮竹を置くと次の動作に入りやすく正統な易占では用いられます。
三変筮法(略筮法)や六変筮法(中筮法)の場合は二山のケロク器を、本筮法(十八変筮法)には三山が便利です。
ちなみに、筮竹は自然素材ですので、筮筒に立てたままやケロク器に寝かせたままでいると、曲がってしまい癖がついてしまいます。定期的にお手入れを忘れずになさってください。
日本易学振興協会では、サイコロやタロットではなく、筮竹ひとすじで教えています。
算木は、得た卦をならべるもので、黒檀などの高級な木材も使われます。サイズは六分角(約1.7㎝)、長さ三寸六分(約10.7㎝)のものが多いようです。陰陽を示すので、陰のしるしには、螺鈿象嵌があしらわれる算木もあり、易者のステータスです。メモ帳に得た卦を書いた方が、早い点や集中力が途切れないなどの利点があります。