易経・易占を学ぶにあたって

加藤大岳先生の随筆

玉の中にキズ、キズの中に玉 易経「雷地予」

「梅が香の たちのぼりてや 月のかさ」与謝蕪村
宇澤周峰先生のお教室が終わり、頭から煙が出そうな帰路。午後9時過ぎに夜空をみあげると梅もほころび、まだ寒さが続いていますが、少しずつ春の気配を感じます。冬は首をすぼめて早足でしたが、これからは、春のきざし、ひねもす元気と行きたいところです。

卦で春といえば諸兄姉と同じくやはり私も、雷地予が思い浮かびます。雷地予は本卦では、喜び楽しむという意味。そのくせ、五爻の爻辞は「貞疾。恒に死せず」。せっかく喜びの中でしかも五爻にいながら、喜び楽しむことができず面白くないという意味ですが、予楽に走ろうとする欲を抑えることができるので、「疾。恒に死せず」と表現されているのだと思います。そこまで春がやってきて晴れやかに行きたいのに、まだ少しコロナで喜びを先延ばししなければいけないのでしょうか。

加藤大岳先生の古い友人に永杜鷹一氏(ながもり・よういち)という方がいらしたそうです。漢文の造詣が深く、五聖閣にも関わっていた方です。文章も一種の風格があり、抜きん出た語句を巧みに扱われていたそうです。加藤大岳先生は随筆のなかで、永杜氏に「玉の中にキズ、キズの中に玉」と言われたことを忘れないように心がけていらしたとの記載がありました。先ほどの雷地予・五爻の「疾」がまさに玉の中のキズですね。

ここ2年、コロナで辛抱の時が続きましたが、一方でマスクが必需となったためインフルエンザにかかりにくくなったり、花粉症が軽くなったと良い面も聞こえてきます。いわば「キズの中に玉」のように、コロナの中でも何か良いことを見つけたいと思います。

冬から春へ。春は一年のうちで寒暖差が一番大きくて、気温の変化に追いつこうとするため、体は疲れやすくなってしまいます。春の疲れを寄せつけないために、気持ちだけはくじけず前向きに過ごしたいものです。(磯部周弦)

日本易学振興協会では、宇澤周峰先生が東京などで易経とともに、本格的な筮竹を使った周易・易占教室を開催しています。リーダーとして易経を学ばれる方もいらっしゃいます。現場を無視して、トップのみの意見で通しても、現場は協力してくれません。そんなときは、謙虚に自分から部下に対して入っていくことです。決してご機嫌取りではなく、現場の言いなりでもありません。易経の思想を身に付けると、仕事上でも人間と人間の関係性が高まってきます。詳細はこちらからどうぞ

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