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易経・易占を学ぶにあたって

シャボン玉と易占い

シャボン玉飛んだ♪我が子の幸せを願わない親はいません。

 私の同級生がこの年齢で、再婚し、めでたいことに二女をもうけました。
これはまるで、☱☴澤風大過九二の爻辞「枯楊稊を生ず」という言葉がぴったりな気がします。私たち大人としては、内心複雑な思いを抱くこともありますが、小さな女の子は純真無垢です。保育園から帰ってきて、家の前の路地に出て、シャボン玉で遊んでいます。見ていると、無邪気さに心を奪われますね。

♪ シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで こわれて消えた

暖かい日の光が降り注いで、なにげなく、童謡を口ずさみます。
 青空に向かって、虹色のシャボン玉がキラキラ光って、ふわりふわりと飛ぶ情景は、初夏の風物詩ですね。石鹸水をストローの先につけては、フーッと息を吹き込んで、ふくらました思い出があるものです。もちろん、子供ですから、うまく行かずパチンと壊れてしまいます。作詞した野口雨情が、生まれてすぐに亡くなった長女への、切ない想いをつづった詩でもあります。

懐かしいようで、やるせないような気持ちになり、ジ~ンと心にしみる、童謡の名曲です。シャボン玉が飛んでいく様子に、子供の成長を願う気持ちが合わさっていて、子供たちが健やかに育って欲しい、生きて欲しいという親の切なる祈りが込められています。信仰心がある、なしを問わず、我が子の健康と幸せを願わない親はいません。

 我が家から、地下鉄・大江戸線の駅に向かう途中の住宅街の細い路地に、小さな観音様が曲がり角に、ちょこんと立って見守ってくれています。古くなって、お顔もほとんど分からなくなっているのですが、どこか可愛らしい印象を与えます。通るたびに、私は思わず、手を合わせてお声がけをしています。
 よく、道端に観音様や、お地蔵様が祀られていて、五円玉が積まれていたり、一輪挿しにお花が供えられているのを見ると、こんな生き急ぐご時世というのに、人のやさしさに包まれます。仏像のありがたみには、大小の違いはありません。どんな形、どんな大きさであっても、その姿に込められた願いと祈りは、私たちにとって変わらぬ価値があります。どれも、私たちの心に深い安らぎと気づきをもたらしてくれると思います。

 私は、〔楊柳観音〕という絵に心を奪われてしまいます。
柳の木を手にし、水瓶を抱える観音様のお姿は、私たちの病や苦しみを和らげてくれると伝えられています。柳の木が持つ癒しの力、痛みを和らげる効果や薬効があるとされるのは、この観音様に込められた思いの深さをあいまって、心を穏やかにしてくれます。さらには、爪楊枝の起源とも言われる柳の木が持つ抗菌作用や清めてくれる役割には、実に深い意味が込められているのでしょう。

 それにしても、観音様やお地蔵様が道祖神のように、これほど多く見られるのはなぜなのでしょう。きっと、流産や夭折などの由来が絡んでいるのかもしれませんが、心が張り裂けるようなことがあっても、観音様やお地蔵様を通じて、ありきたりの日常が奇跡の連続なのだと、何かしら特別に見えてくるのでしょうね。

 さて、〔葦編三絶〕するほど、易経をこよなく愛したと伝えられている孔子は、3歳の幼き時に父親と死別しています。そして、おそらく母方の実家に引き取られたのでしょう。24歳の時、母の顔徴在も早逝してしまいます。その後、貧困や不運を体験したからこそ、慈しみである〔仁〕を説いたのではないかと考えます。いわば、寒さに耐えた人ほど、太陽の暖かさを感じ、悲しみの涙淵をくぐった人ほど命の尊さを知るものですね。(磯部周弦)

日本易学振興協会では、宇澤周峰先生が東京などで易経とともに、本格的な筮竹を使った周易・易占教室を開催しています。主に、三変筮法、六変筮法を中心にした易占法です。詳細はこちらからどうぞ

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