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日本易学振興協会からのお知らせ

日本易学振興協会毎月の運勢を更新しました。

毎月の運勢(令和4年9月)を更新しました。

9月になると、空の色が徐々に深まり、夕暮れの訪れが早くなるのを感じるようになります。
風にはどこか涼やかな気配が漂い、日中の陽射しの中にも、
夏の名残とともに秋の気配がしっかりと感じられるようになってきます。
そんな中で訪れる「秋分の日」は、日本の四季の中でもとりわけ象徴的で、深い意味を持つ日です。

秋分の日は、天文学的には昼と夜の長さがほぼ等しくなる日とされています。
これは、太陽が真東から昇り、真西に沈む日でもあります。
そのため、古来より秋分の日は「自然界のバランス」を象徴する特別な節目とされてきました。私たちの生活の中でも、暑さがやわらぎ、過ごしやすい気候が訪れることから、「調和」や「静けさ」といったキーワードが似合う季節です。

易学の観点から見ても、秋分はとても重要な意味を持っています。
易経の根幹にある剛柔、「陰陽思想」では、すべての物事は「陰(いん)」と「陽(よう)」という相反する二つの性質が相互に作用しあい、バランスを保つことでこの世の秩序や調和が保たれていると考えられています。
昼と夜の長さが等しい秋分の日は、まさにこの陰陽の調和が自然界の中で最も美しく顕れる瞬間といえるでしょう。

陰陽は単なる光と闇、あるいは男と女といった二元的な区別にとどまりません。
それは「動」と「静」、「外向」と「内向」、「拡大」と「収縮」など、あらゆるエネルギーの流れや性質に影響を与える原理です。秋分の時期は、夏の陽気が極まったのちに、徐々に陰の気が増していく移行点にあたります。
つまり、外へ向かっていた意識や行動が、内側へと向かい始めるタイミングなのです。

このような時期には、自然と私たちの思考や感情も内省的になっていく傾向があります。
人との関わりや外界の刺激から少し距離をとって、自分自身の心の声に耳を傾けたくなることもあるでしょう。
物事を見直したり、これまでの歩みを振り返ったりするのに、まさに最適な時期です。決してネガティブな意味ではなく、静かに内面と向き合う時間が、自らの軸をしっかりと取り戻すきっかけとなるのです。

さらに、秋分の日は「祖先を敬い、亡き人を偲ぶ日」としても広く知られています。
仏教では彼岸の中日とされ、現世(此岸)とあの世(彼岸)がもっとも近づく日ともいわれています。家族と過ごしたり、お墓参りに出かけたりする方も多いのではないでしょうか。
心を静かにし、感謝の気持ちを持って日々を見つめ直すには、まさにふさわしい機会です。

このバランスの取れた時期には、過ごしやすい日々が続くことが多く、気候的にも穏やかで、心身の健康を保ちやすいとされています。日中はほどよく暖かく、夜はすっと冷え込むようになり、睡眠の質も向上しやすい時期です。心が落ち着いてくることで、判断力や集中力も自然と高まり、仕事や勉強にも良い影響が出やすいでしょう。

精神面でも、落ち着いた思考ができるようになるこの時期は、人間関係にも良い効果が期待できます。お互いの立場を理解し、思いやる気持ちを持つことで、対話がスムーズになったり、感情的なぶつかりを避けられるようになったりします。特に長く続いている人間関係においては、再確認や絆の深まりが起こる可能性があります。

さて、令和4年9月の運勢を更新いたしました。今月も、みなさまの生活に寄り添い、よりよい選択のヒントとなるよう、丁寧に運勢を読み解いております。今月の担当は、永田智山(ながた・ちざん)女史です。長年にわたり易学の研究と実践を重ね、多くの方々の人生の節目に寄り添ってきた経験豊かな専門家です。

永田女史の洞察によれば、今月は特に「内面の探求」や「心のバランスを整えること」が重要なテーマとなるそうです。外的な成果や結果にばかり目を向けるのではなく、自分の内なる声に耳を澄まし、本当の望みや課題を見つめる時間をとることが、これからの流れに良い影響を与えるでしょう。

たとえば、日常の中で瞑想や日記を書く習慣を取り入れてみるのも良いかもしれません。また、自然の中で静かな時間を持つことも、心を整える助けになります。些細なことでも構いません。丁寧に暮らすことで、気づかなかった自分自身の内側に光を当てることができるでしょう。

今月の運勢は、易占の智慧を通して、みなさまがより豊かに、より調和のとれた日々を送るための道しるべとなるはずです。どうぞ、ご自身の心と静かに向き合いながら、この秋分の季節を味わってください。

あなたの9月が、静かに、そして確かな希望とともに実り多いひと月となりますように。

秋分の日易経

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